高齢化が進む日本、これからの納骨堂事情はどうなるか?
高齢社会とお墓事情は密接に関わっています。
日本は65歳以上の人口が大半を占める高齢化社会となり、2035年には高齢化率は33.4%に達し、人口の3人に1人が高齢者になる時代が到来します。
高齢化が進むということは、同時に少子化がさらに進んで行くことと比例しています。
そうなると問題になってくるのが、お墓問題です。
高齢化によりお墓不足が叫ばれている昨今、注目されているのが納骨堂です。
少子化と高齢化がもたらす納骨堂との関係を紐解いて行きましょう。
お墓は事前に準備をしておく時代
最近では、終活という言葉も一般的になり、葬儀やお墓のことを生前に自分でしっかりと準備しておきたいと考えている人が増えています。
○事前にお墓の準備をしておく理由
なぜ、事前のお墓の準備が流行っているのか。
もともと、一般的なお墓は代々継承し維持していくものです。
しかし、少子化によりお墓の跡継ぎがいない家庭が増えてきています。
これにより、代々続いてきたお墓の維持が難しくなってきているため、一般的なお墓に代わる永代供養墓が注目されているのです。
永代供養墓との大きな違いは、「継承と供養期間」です。
永代供養墓には継承制はなく、残された遺族に管理などの負担を残すことがありません。
そして、継承制ではないため永代供養墓は契約期間のみの供養を行ってもらうことになります。
○人気の納骨堂
現代社会に適した形の供養方法をとっている永代供養墓ですが、その中でも都市部で人気なのが納骨堂です。
納骨堂は、基本的にビルのような形になっていることが多く、最近では色々なサービスや設備が付随されています。
スタイルも多くの種類があり、ロッカーのような所にお骨を納めるロッカー式や、仏壇を置いておけるようなスタイル。
最新式ですと、奥にある棚から自動でお骨が運ばれてくる可動式などもあります。
また、参拝者の高齢化にも焦点をあてて、バリアフリーとなっているところも多く見受けられます。
現代に合わせて作られた納骨堂は、都市部でのお墓としてこれからも人気となっていくものと考えられています。
これからの納骨堂事情はどうなっていくのか
さて、現代事情にマッチした納骨堂は都市部では、利便性の良い場所にあることも多く利用のしやすさから人気が急上昇しています。
しかし、高齢化社会の日本ではこれからお墓が不足することが懸念されています。
現に、一般的なお墓でも不足してきている場所も出てきています。
そうなるとさらに、納骨堂の需要が増えると考えられています。
一般的なお墓は、土地も広く取らなければなりませんし、制限なども多くあるためなかなか墓地を増やすのは困難です。
○これから期待される納骨堂
ですので、期待されるのは納骨堂です。
もちろん、この事情を考慮して納骨堂の数も増えてきていますが、このままいくと納骨堂も競争が激しくなるのは目に見えています。
高齢化率が33.4%となる2035年には、納骨堂でさえ都心では希望の場所が購入できないことも予想されます。
納骨堂を契約する場合は、いくつかに見当をつけた上で見学をして契約となります。
一般的なお墓よりは費用は安いですが、やはり高額にはなりますので、しっかりと検討しなければなりません。
そう考えると契約までに数ヶ月かかることもあります。
のんびりと構えていると、希望の納骨堂を購入できないなんてこともこれからはありうるのです。
納骨堂を購入するなら今
これまでの家制度が崩れている現代において、今後も納骨堂の人気は上がっていくでしょう。
ですので、競争率が高くなる前に納骨堂を購入しておくことがオススメです。
ほとんどの納骨堂は、生前契約という生前に納骨堂を購入しておくことが可能となっています。
「まだ、お墓は早いよね」ではなく、動き出すなら今がベストなタイミングなのです。