納骨堂に収める骨壺の選び方
いざ、お葬式や納骨を行うときに、それらのルールやしきたりを知らないと、後々トラブルになるケースもあります。
特に、お墓は子孫が管理し守っていくものであるため、子供たちに迷惑を掛けないようにするためにも将来を見据えて埋葬場所や方法を選ぶ必要があります。
小さなスペースに収納できて管理が楽
墓石以外の埋葬方法として一番選ばれているのが、寺院や管理会社が開設した納骨堂に埋葬する方法です。
この方法が支持されている理由として「小さなスペースにお骨を納めることができる」や「墓石に比べると管理が楽」といったことが挙げられ、後継者がいない人や費用を安く済ませたい人に人気となっています。
納骨堂には様々なスタイルがあり、ロッカー式のものやそれぞれに小さな仏壇が付いた仏壇型、ボタン一つで操作できる自動搬送式のものがあります。
自動搬送式とは、地下にある駐輪場のようなイメージで、受付で必要事項を入力すれば自動的にお骨と対面できるようにシステム化されています。
最近では、都心部を中心にスペースがない地域で幅広く見られ、小さな場所にたくさんのお骨を納めることができるので大変人気です。
このような納骨堂は、基本的に管理会社などが整備してくれるので、定期的に掃除に訪れる必要がなく、後継者の有無を気にする必要がありません。
遠方に住む人や高齢者でなかなかお墓参りに来ることができない人にはおすすめの埋葬方法と言えるでしょう。
身長や宗教によって大きさが異なる
個人の墓地ではなく、集団で管理する埋葬にはあらかじめ決められた規則があるので、事前に調べておく必要があります。
例えば、埋葬する際の骨壺は、決められたサイズ、あるいは定められたサイズ以下のものでなければ入れることができないという決まりがあります。
実は骨壺には9種類ものサイズがあり、故人の身長や年齢によってちょうどよいサイズが異なります。
一般的には、成人のお骨をすべて納めることができる7寸サイズのものが広く用いられますが、身長180cm以上の人はそれ以上のサイズでなければ全身のお骨を納めることができません。
また、骨壺は地域によって風習が異なり、東日本よりも西日本の方が5寸程度の小さなものを選ぶ傾向があります。
さらに、宗教によっても様々なのであらかじめ先祖代々の宗教の決まりを調べておくと安心です。
中には「宗教や地域の風習に則って骨壺を選んだのに、管理会社の都合で納骨堂に入れることができなかった」という事態にもなりますので、注意しておいてください。
管理会社が決めた決まりに則って埋葬する
納骨はそれぞれの管理会社が基本ルールを作り、それに則ったやり方で埋葬することが一般的です。
その際、骨壺のサイズが最も重要となりますがサイズさえ合っていれば、色や柄、メーカーなどは自由に選べるのが一般的です。
故人の好きな色や高級感がある焼き物の作品など、故人を想って選ぶと喜ばれるでしょう。
また納骨堂によっては、納骨後にある一定の期間を過ぎたお骨は一つにまとめられ、集団供養されるといった決まりもあります。
埋葬できる場所にも限りがあり、新たなスペースを確保するためにも、このような規則を設けている管理会社もあるので最初に確認しておくと良いでしょう。
一昔前までは、親族同士が先祖のお墓を守り、代々受け継がれてきた場所に埋葬するのが習わしとなっていましたが、最近ではお墓のあり方が変わってきています。
これは、核家族化や住み慣れた土地から移住する人が増えたことが原因とも言われており「先祖代々のお墓を守っていく」という意識が薄れていることにも原因があるとされています。
そのような背景の中で、代々伝わる墓地以外の場所への埋葬する方法が人気となっており「子供たちに迷惑を掛けずに埋葬したい」と考える人たちが増えてきているのが現状です。
埋葬やお骨の取り扱いについて調べておき、納得のいく方法が選べるように準備しておくと安心です。